卵から孵化したばかりのひよこは、オス・メスの区別が殆どつきません。
この生まれたばかりのひよこを素早く判断・鑑別するプロフェッショナルがいます。
そのスピードは、2秒に1羽という驚きのペースです。
今回は、「 一瞬で約100%の鑑定率を誇る 」初生雛鑑別師( しょせいひなかんべつし)のお仕事を見て行きましょう。
初生雛鑑別師の必要性
ひよこは性別により育て方が異なります。
それは、オスは「 食肉用 」、メスは「 採卵用 」として育てる為です。
雛の内に性別を判断する事により、効率良く作業が進められるメリットがあります。
ひよこは1か月のうちに約1億3000万匹もの数が出荷されています。
うまれてからひよこである短い期間に鑑別しなければならないので、時間も限られています。
私たちの生活と初生雛鑑別師は切っても切れない関係と言えるでしょう。
初生雛鑑別師の受講・受験資格

初生雛鑑別師の受講・受験資格の条件は以下の通りです。
初生雛鑑別師の受講資格
初生雛鑑別師の資格を取得する為には、日本唯一の「 鑑別師養成所 」の入所試験に合格しなければなりません。
その条件は以下の通りです。
- 年齢…満25歳以下
- 学歴…「 高等学校卒業 」または「 左記と同等以上の資格 」
- 視力…1.0以上、色盲でないこと
※眼鏡やコンタクトレンズ等の視力矯正も可
手先の敏感さや繊細さが必要なお仕事のため試験資格には年齢制限があり、若年期からの教育が必要とされています。
初生雛鑑別師の受験資格
鑑別師養成所にて、数か月間 鑑別における知識・技能などの研修を受けたのちに初生雛鑑別師の試験を受ける事が出来ます。
※養成所にて研修を受ける期間は、個人の成長度合いにより異なります。
初生雛鑑別師の受講・受験料

初生雛鑑別師の受講・受験費用は以下の通りです。
- 入所試験…10,000円
- 初等科 受講料…1,130,000円
- 高等考査…75,000円
初生雛鑑別師の主な活躍の場
資格を取得したのちは1~3年の研修期間を経て、一人前の初生雛鑑別師になることが出来ます。
日本人の初生雛鑑別師は、その鑑別の正確さから「 フランス 」「 イタリア 」「 ドイツ 」などヨーロッパにおいて求められる人材です。
逆に日本で活躍するのは、安価な賃金で働いてくれるために中国など諸外国の初生雛鑑別師です。
『 初生雛鑑別師はどんな資格なのか? 』まとめ
初生雛鑑別師は、「 国家資格 」です。
毎年、入学者の約50%の受験生が合格しています。
研修期間などの長い下積み時代に退学する者も多く、一人前になるのは決して平坦な道のりではありません。
資格取得を挑戦するのであれば、心して挑むことをオススメします。
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